【登山】2021年晩秋の鳳凰三山チャレンジ
昨年秋、、、
遂に念願だった南アルプス入門の言われる、鳳凰三山(登山的には二山)に巡ってきました!天候も含めて最&高でした!あそこまで良い山行は後にも先にもないかもしれません(笑
- 山行計画の経緯
- 約650kmのロングドライブ
- いざ登山開始(眠くてふらふら)
- 本日の宿の設営、そして休息へ。。。
- 起床。長い一日が始まるッッッ!
- 森林限界到達!白峰三山を一望
- スーパー北岳タイム(水のようにやさしくーーー)
- 心残りはないーーあとは下るのみ。しかしその道のりは長く辛い。
- ようやく下山。膝の痛みもピークに
- 中国地方からでも車でアルプスに行ける!
山行計画の経緯
2021年の春~夏は自粛の日々で、県外に出ることは控えざるを得なくなっていました。
私は岡山県に住んでいますが、山らしい山はない為登山は諦め新しい趣味として目覚めたプラモデル制作に勤しんでいました。(その話は別で)
仕事では部内異動があり、自分の業務量が楽になるという話。
(結果的に楽にはならずむしろ業務量は増えた?)
秋口にコロナの緊急事態宣言も解かれ、ようやく登山ができると思い、プラモ脳から登山脳にチェンジし、計画開始!
仕事もプライベートも迷走しつつも、山のベストシーズンであるこの時期に
どこに行こうか考えた結果、新穂高方面から登る西穂高にてテント泊を考えていました。
下調べを十分に行い、「今週末は西穂だ!」と妄想しながら仕事していた週中に北アルプスに冠雪の報せが。。。
思えば10月も末、通常アルプスは既に冬支度に入っている時期。
むしろ雪があるのがアルプスの通常運転。
あいにくこの時はスカルパのトリオレプロを修理に出していたたこともありアイゼンの着用はできず、この時点で新穂高ロープウェイ予約はキャンセルとした。
(登山靴はスカルパのトレックGTXを使用。テン泊装備でこの靴は心許ないですが)
水曜日、仕事が終わり急遽予定変更。どこへ行こうか検討。
「そうだ!自分が常に行きたいと思っていた山域があるではないか。」と思い、出た結論が「鳳凰三山」。何を隠そうゆるキャン△の聖地でもある(登山口のみ)
今までの車移動の最長は奈良だった為、今回山梨に行くということは
これまでの記録を更新するという事であった。(住んでるところは岡山)
一抹の不安がある中、その時はきた!
約650kmのロングドライブ
17:00仕事を終え、18:30に出発。山陽自動車道を上ります。前回奈良方面へ行く際に間違って乗ってしまった新名神を今回は乗っていきます。
新名神名物の緑ランプを追いかけながら走ります。高槻辺りから見える大阪の夜景に見惚れます。
21:10に大津SAに到着。ネクスコ西日本管轄ギリギリのSAだ。
夜なのに中々盛況。ここではコーヒーとタバコを購入し休憩。
(夜のSAで吸うためにタバコを買うレベルにこのシチュが好き)
※この山行以来タバコは辞めました。。。
23:49 日も跨ぐ頃、恵那山トンネルを通過する前に腹ごしらえ。
気温も低くぐう寒い。
SAの食事ってすげえ美味しく感じるぜ。。。
いい時間を過ごさせていただきました。
その後トンネルを抜け伊那谷を北上し諏訪湖を経て、南アルプス市を目指し南下。
ここで眠気がピークになって運転がかなり雑になっていました。
休憩時、登山前にいつもみているGPVで雲量を見てみるとここ2日間は雲がない予報。
一方行くはずだった北ア方面は曇りのよう。計画変更してよかったです。
天候良好の予報にテンションが爆上がりしてしまったせいか
途中、降りるICを間違えました。韮崎ICで降りるはずが一つ前の須玉ICで降りてしまいました。しかし時刻は02:00頃。高速はおろか下道にすら車は碌に走っていないので、そのままGO。
ガソリンがギリギリで不安になる中、夜叉神峠へ向けぐんぐん山を登っていきます。
夜叉神峠登山口前の駐車場は割と空いていました。
はやく寝たくて到着時刻も覚えていません(笑
買ったばかりのダウンハガー#1に体を包み、泥のように眠りました。
いざ登山開始(眠くてふらふら)
たぶん06:00頃、ようやく起床。新調したシュラフで快適に眠れました。
(新しい道具を使うのはワクワクします)
周囲の人が岡山ナンバーに驚いて話し掛けてくださいました(笑
かなり運転頑張りましたから。
せこせこと準備を始めます。
ここがゆるキャン△の聖地か。。。
と恍惚の表情で周囲をパシパシ撮影していました(笑
北岳とか仙丈とかに登る際に何度か通過したことはありましたが、
降りたことはなかったもので、同アニメで初めて「こんなところなのか」と知りました。放送当時は山知識も半端で鳳凰三山の登山口ということすら知らなかったような気がします。
しかしその神秘的な名前故か夜叉神峠という名前はしっかりと覚えていました。
テレビとかで自分の知っている場所がでるとテンション上がりますね。
ちなみに夜叉神の森は奇麗になって夜叉神ヒュッテと呼ばれるようになっていました。(カフェになっているようです)
この登山口から夜叉神小屋まで1時間程。
山登りベテランのおじさまとお話ししながら登りました。
おじさまは百名山は踏破するほどの岳人。今日は薬師小屋まで行かれるそうです)
※夜叉神峠までノンストップで歩いていたので、写真はなしです。
本日の宿の設営、そして休息へ。。。
おじさま曰く、「もう少しで小屋だね。雲出てるかもなぁ」
夜叉神峠といえば白峰がよく見える場所。雲がなければいいのですが。。。
不安と期待が渦巻く中、夜叉神小屋に到着しました。
結果は本記事の一枚目の写真の通りです。やりました!
関東から西日本に引っ越してから、2年以上アルプスとはご無沙汰だった為
涙がでるほど美しく見えました。
今回の山行は1泊2日の予定。泊地は夜叉神小屋です。
本当はコースタイム的に考えると、南御室小屋というテント場で一泊することがベストだったんです。
しかし、コロナの影響でテント場も予約制。更に急な予定変更での山行なので、私が電話してみたときには既に予約が満杯でした。
仕方なく予約の必要がなかった(一応電話はした)夜叉神小屋で一泊することとしました。
行程的には2日目の行動時間が馬鹿みたいに長くなりました。(12時間)
夜叉神峠で泊まるならもうそれ下の駐車場で寝て、日帰りの荷物でよくない?
という声が聞こえてきそうですが、その通りです。
しかし今回は久しぶりのテント泊、シュラフも新調してしまいました。重い荷物はこれまで運動できていなかった罰と思うこととしました。
やっぱりアルプスレベルになると奇麗ですね。ブツブツと独り言がとまりません。
町田から来られたというご夫婦とお話させていただきました。
朝からずっと夜叉神小屋にいたもので、薬師岳方面へ向かっていく人を横目にだらだらと寝て起きてを繰り返していました。
結局のところ私以外で夜叉神峠でテント泊している人は一名のみ。
(昼寝してたらいつのまにかテントが建っていました。)
18:00頃に食事をとり、本格的に睡眠に入ります。
起床。長い一日が始まるッッッ!
01:00に起床。いそいそとテントを撤収します。
結露が凍ってめんどくさいことになってましたが、気にせず出立。
ここから南御室までの道のりが長かったです。。。
ずっと樹林帯を歩いていくイメージで、火事場跡でようやくはっきりと北岳を望むことができます。しかしまたすぐに樹林帯。苺平を経て南御室小屋を目指します。
寒くてあまり写真もとりませんでしたが、月明りが出ていたので周囲はそこそこ明るく、月夜に浮かぶ白峰三山が美しかったです。
05:15 南御室小屋に到着。この先を1.5時間程進むと砂払岳にでて、一気に眺望が良くなります。北岳のモルゲンロートを見たくて足早に進みます。
ここで左膝に違和感を覚えます。思えばこの秋ごろから膝が痛いと感じる時が何度かありました。痛みが酷くならないよう祈りながら歩きます。
森林限界到達!白峰三山を一望
南御室小屋から1時間程で砂払まで到達(かなり息が上がっていました)
何とか朝日に焼ける白峰を望むことができました。
他の登山者もコーヒーを飲みながら、偉大な山を眺めていました。
その静寂の中、聞こえてくるのは私のゼェハァという荒い息遣いのみでした。
北岳の威容はすさまじいです。
この山行の4年前に夏の白峰三山を縦走しました。自分が登った山を眺めると、得体の知れない感情がこみ上げ、気分がいいです。
山のぼりは回数を重ねるほど楽しくなる気がします。
富士山が近くどーんと見える南アルプスは好きです。
やっぱり富士山は見る山やな!(登ったことない)
休憩も兼ねてここで写真を撮りまくってました。
寒くてスマホが上手く操作できなかったですが(笑
しかしテンションは爆上がり。
スーパー北岳タイム(水のようにやさしくーーー)
薬師小屋で手ぬぐい、パン、カップ麺(チリトマト)を購入し早速食す。
朝01:00から活動を続け腹ペコである。
一服済ませ、薬師岳、観音岳に向かうぜッッッ!
因みにこの辺りぐらいから膝が本格的に痛くなってきました。
薬師岳から観音岳をつなぐ稜線の道は、眺望のウィニングロードでした。白峰、富士山、八ヶ岳、はるか遠くには北アも見えるほどの好コンディション。
この辺りで自分のテンションは最高潮に達し、嬉ションするレベルでした。
今回もソロでしたが、独り言も漏れに漏れます。八ヶ岳がかっこよすぎる!
ひとまず鳳凰三山の最高峰、「観音岳」(2841M)を登頂します。
地蔵岳も行きたかったですが流石に時間的にいけねえと考え、やめておきました。
計画の時点でここは諦めていましたので、まあよし。
このため今回の山行は鳳凰三山というより正確には鳳凰二山ということでなのです。
また、当時の状況は若干雪が残っている程度でした。軽アイゼンを付けるほどではないですが、慎重に歩かないと危険なところも少々ありました。
心残りはないーーあとは下るのみ。しかしその道のりは長く辛い。
いよいよお別れの時間。
再び夜叉神までの長い樹林帯に入る前に周囲の眺望を目に焼き付け、
いよいよ下山開始となります。
下山でもテント泊装備だとごりごり体力が削られ、腹も減ります。
南御室小屋で、サッポロ一番を食します。
ベンチに雪が積もってて座る場所の確保に手間取りました...
ここまで何とか降りてきていますが、左足の膝は本当に痛くなっております。
久々のテント泊装備に足が堪えられなくなっています
大ピンチ!
苺平に到着。
実は南御室~苺平に辻山という眺望のよいビューポイントがあるらしいのですが、
膝の痛みも普通に痛く、そんなこと考えられんねえとばかりに分岐を通り過ぎました。
苺平に到着した時、ちょうど辻山から降りてきた人もいらっしゃいました。
中々眺望が良かったみたいです。ただ道がわかりずらかったそう。
夜叉神方面からの登山は樹林帯が続きます。そんなところに辻山という眺望ポイントがあるのはいいですね。(山頂の眺望を見た後で寄る必要性はないかもですが)
膝が痛い。本当に痛い。二度と登山できなくなるんじゃないかレベルで痛い。
将来膝が原因で山登れないんじゃ。。。という不安が頭によぎりながらの下山となりました。
この杖立峠で文字通り杖を立てて休憩。
一本満足を食べて、出発。
3分程歩いて違和を感じました。「おや、手が寂しいぞ?」
なんとストックを杖立峠に置いたままだったのである。
膝の激痛に堪えながら来た道を登ります(下りの方が痛いんですけどね)
ストックを回収して再びひたすら下山します。
話変わりますけど、鳳凰三山の鋼管ケルンなんか独特で好きです。
ようやく下山。膝の痛みもピークに
夜叉神峠に戻ってきました。相変わらず膝の痛みはどんどん痛くなります。
写真も撮る余裕がなくてほとんどありません。
夜叉神峠は賑わってました。
中には登山者の様相でない人もいらっしゃいます。登山口から1時間程度でこの景色が望めるのでいろんな方がいるのも納得です。
ハーモニカを吹くおじさまもいて、プチ演奏会みたいになってました。
そんな人たちを横目に膝をいたわりつつ、息を切らしている私。
15分程夜叉神小屋で休憩し、必死の思いで駐車場まで下りました。
最後の40分が地獄のような時間でした。
その後下界まで降りガソリンを入れた後
家系ラーメンを食べました(本日3度目。おまけにネギチャ丼付き)
どんだけ食ってんだおれ。
ラーメンの後は、山梨に来たら外せない日帰り入浴施設「みたまの湯」に行きます。
ここの露天風呂の眺めがとてもよく、南アルプス、奥秩父、八ヶ岳が良く見えます。
ここへ来るのもかれこれ3回目。しかし夜に入ったことはなかったので、今回は夜景を見ることができました。夜景100選の絶景温泉という二つ名の通り奇麗でした。
そうそう、へやキャン△にも登場したこともあってか、一部コーナーがゆるキャン△アニメイトになっていました。
膝は相変わらず痛い中、2時間ぐらいは入浴していました。
そのあとは、諏訪湖SAで車中泊し、そそくさと帰宅しました。
膝の痛みは1週間弱続きました。
中国地方からでも車でアルプスに行ける!
2021年の遠征は山梨でした。
2020年の遠征は奈良の八経ヶ岳でしたから、それよりかなり距離を伸ばしました。
天候にも恵まれ、抜群の登山日和に登れたことが幸運でした。
本当にいい思い出になりました。
そして今回の一番の気づきは、「3連休あれば意外とイケる!」という事です(笑
今回の実績があるおかげで、山梨以西の地域の山ならどこでも行けるような気がします。交通費や油費さえ考えなければ問題ないのです!
(早速年末には飯田まで走らせてますからね。。。)
鳳凰三山は南アルプスの中では難易度は低めです。樹林帯はつまらないですが、
山頂付近のパノラマは一見してほしいです。
ただテント泊する場所は夜叉神峠から登るなら南御室小屋が良いと思います。
(青木鉱泉からだと鳳凰小屋かな)
いろいろ得るものがあった山行でした。
やっぱアルプスしか勝たん。